鉄道で使われていた磁気式「プリペイドカード」もICカードへ・・・QRへ
こんにちは!カード印刷のブログです。
昭和の終わり頃、鉄道でも磁気式のプリペイドカードが出回っていました。
関東近郊では、JR東日本が発行する「オレンジカード」
関西近郊では、JR西が発行する「Jスルーカード」など発行されていました。
オレンジカード
オレンジカードは、国鉄時代の1985年に発売。自動券売機で切符を購入できるプリペイドカードで、収集家が現れるほどのブームも起きました。
概要
JRグループ各社の券売機でのきっぷ購入に利用できる磁気式プリペイドカードの名称。略称でオレカとも呼ばれる。日本国有鉄道(国鉄)時代の1985年3月25日に関東圏の主要駅で販売が開始された後、全国で発売。同グループは2012年12月4日、ICカード式のプリペイド型電子マネー「Suica(スイカ)」などが普及したことで、オレンジカードの一定の役目が終わったと判断し、同カードの発売を13年3月31日をもって発売を終了すると発表した。同カードは、一時期はテレホンカードなどと同様、収集家があらわれるほどの人気を集めていた。JR東日本によると、グループ6社でのオレンジカードの発行枚数は、01年度に400万枚だったが、10年後の11年度は215万枚とほぼ半減、12年度上半期は17万6000枚に激減したという。(出典:コトバンクより)
(出典:ウィキペディアより)
当初は1,000円券・3,000円券・5,000円券・10,000円券と、オリジナルオレンジカード専用の500円券の5種類が発売された。
その後、イオカード・Jスルーカード・ワイワイカード(以上いずれも発売終了)のように、自動改札機に直接投入して自動精算できるカードも発行されたが、いづれもSuicaなどのICカード化の波に飲み込まれて役目を終了しています。
イオカード
1991年3月から発売されて「イオカード」は、最盛期の2001年(平成13年)度には868億円の売り上げがありましたが2005年3月に発売終了となりました。
3,000円、5,000円券と後から1,000円券を発行。
自動券売機での切符購入に対応していたが、入場券販売には対応していなかったそうです。
※自動改札機に直接投入できるイオカードは、裏面に乗車駅、降車駅情報と残りの残金が印刷されました。
ストアードフェアカード
日本初のストアードフェアカード(SFカード)「イオカード」は、運賃として予め支払われた額を記録しておき、自動改札機で乗車区間に応じて運賃をカード残高から差し引いていく方式である。乗車回数を貯めておくストアードライドシステム (stored ride system)という ものもあります。(※後述する大阪市交通局回数券など)
パスネット
関東の民鉄で使える「パスネット」は、2000年10月14日に導入され。2008年1月10日の終電をもって販売を終了し、2008年3月14日(一部事業者は2009年3月13日)の終電をもって自動改札機での取り扱いを終了し、2015年3月31日の終電をもって完全に利用を終了した。(出典:ウィキペディアより)
イオカードと同様に自動改札機に投入する以外、券売機での切符購入にも対応していました。
※2007年3月18日PASMOICカードの発売を機にその役目を終了しました。
Jスルーカード
Jスルーカード(ジェイスルーカード)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)及び近畿日本鉄道(近鉄)で発売されていたストアードフェアシステムカード。2008年に発売を終了し、2009年で自動改札機、自動精算機では使用できなくなった。
3,000円、5,000円と一部1,000円カードを発売していました。
スルッとKANSAI磁気カード
関東のPASMO磁気式カードと違って関西地区では、各社各様のストアードフェアカードが発行されていました。
阪急電鉄「ラガールカード」
能勢電鉄「パストラルカード」
北大阪急行電鉄「レジオンカード」
大阪高速鉄道「モノカード」
阪神電気鉄道「らくやんカード」
大阪市交通局「レインボーカード」
南海電気鉄道「コンパスカード」
泉北高速鉄道「ブルーライナーカード」
京阪電気鉄道「スルッとKANSAI K カード」
神戸市交通局/神戸新交通「スルッとKANSAIこうべカード」
山陽電気鉄道「エスコートカード」
神戸電鉄/北神急行電鉄「すずらんカード」
京都市交通局「スルッとKANSAI都カード」
近畿日本鉄道「スルッとKANSAIカード」
2018年1月31日をもって駅の自動改札機やバスでの共通利用を一斉終了するプリペイド式磁気カード「スルッとKANSAI対応カード」を終了しました。
※南海電鉄のHPに
払いもどし対応期間
2018年2月1日(木)~2023年1月31日(火)まで※この期間内にお申し出いただけなかった場合、払いもどしができなくなりますのでご注意ください。
と表記があり、もうすぐ払い戻しが終了します。
旧大阪市交通局(現Osaka Metro)の回数券カード
2000年頃、大阪市交通局でだけ使える回数券カード3,000円で3,300円分使えるカードがお得だったので良く使っていた記憶があります。(ストアードライド)
※大阪メトロ回数カードは、2024年3月販売終了となります!
2022年12月現在、すべての交通系プリペイドカードはSuica、ICOCA、PASMOなどのICカードに引き継がれてるものと思われます。
出典:三井住友カードのブログより
テレホンカード同様に、オリジナルカードとして価値があるものは今でも取引されていますが、券売機で切符が買えるカードはほとんどないものと思われます。
新しい流れとしてVISAタッチで電車に乗れる実験など進んでいます。
Suicaとマイナカード連携を検討する政府の発表もあり、どんどんと進化していくことが予想されます。
【追伸】2023年12月13日
スルッとKANSAI協議会は、ウェルネット株式会社(以下、ウェルネット)とともに、ユーザーのスマートフォンで購入できるQRコードを活用したデジタル乗車券(以下、QRコード乗車券)のシステム開発に着手した。と11月18日付のプレスリリースで明かしている。
QRコードを活用したデジタル乗車券のサービスを2024年6月に開始する。協議会の加盟事業者のうち、Osaka Metro、大阪シティバス、近鉄、京阪、南海、阪急、阪神の7社で導入する。